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日本人医師が見たスウェーデンの新型コロナ対策 -カロリンスカ大学病院泌尿器外科・宮川絢子氏に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年6月10日 (水)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

新型コロナウイルス対策では、独自の戦略を取るスウェーデン。周辺諸国がロックダウンをする中で、人口1023万人の同国では、6月10日時点での感染者数は4万5924人、死亡者数4717人(米ジョンズホプキンス大学集計)となっている。現地の国民、医療者は同国の戦略をどのように受け止めているのか。カロリンスカ大学病院泌尿器外科・宮川絢子氏に聞いた(2020年6月4日にオンラインでインタビュー。全2回の連載)。 ――最初に、宮川先生がスウェーデンで働くことになった経緯を教えていただけますでしょうか。 1989年に慶應義塾大学医学部を卒業して、専門は泌尿器科です。1996年にスウェーデン、イギリスに研究留学、2001年にも再びスウェーデンに留学をしました。一度、日本に帰国しましたが、2度目の留学中にスウェーデン人の夫と出会ったことから、2007年に移住して、スウェーデンの医師免許、専門医を取りました。 スウェーデンの医師免許ですが、日本の専門医を持っていたので、語学の国家試験、倫理を中心とした法律試験、6カ月の研修を受けることで、取得できました。現在はカロリンスカ大学病院の泌尿器外科で、臨床と少し...