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永寿院長、職員の感染対策「不十分な点があった」

レポート 2020年6月9日 (火)  小川洋輔(m3.com編集部)

永寿総合病院(東京都台東区)の湯浅祐二院長は6月8日、病院のホームページで談話を公表し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策について「不十分な点があったと考えなくてはならない」と不備があったことを認め、改めて謝罪した。 同日までに死亡した入院患者43人のうち約半数は血液疾患があり、その他にもさまざまな疾患のある高齢者が多く、アビガンやフサンなどを早期より使用したが、救命することができなかったとして、「特効薬のない現状では、個々の免疫力が病状の経過を大きく左右することを痛感した」と振り返った(全文は病院のホームページ)。 院内での感染拡大の要因としては、「多くの病院と同様に、当院はPCR 検査の設備を持たないため、迅速な診断ができず、このことも感染拡大の一因であった」と、3月26日に開始した全患者・職員のPCR検査の結果を得るのに9日以上かかるなどといった検査の遅れを挙げた。 「当院は、病床 400 床の全 26 科から成る急性期総合病院であり、これまでは、こうした施設に求められる感染防止対策を着実に実行していると考えていた」とした上で、職員のマスク着用や手指消毒に不十分な...