日医横倉会長「診療報酬上乗せ・概算払いを」

日本医師会の横倉義武会長は6月9日、加藤勝信厚生労働相と面会し、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）によって疲弊している医療機関への経営支援として、診療報酬の上乗せや概算払いなどを要望した。国会で審議されている2020年度第2次補正予算案には、医師らへの最大20万円の慰労金など既に多くの医療支援が盛り込まれているが、細かい使途を明示しない予備費が10兆円に上っている。横倉氏は使途の決まっていない予備費も医療の支援に充てるよう求めた。 取材に応じる横倉会長 要望書では、第2次補正予算案で医療機関への支援が大幅に拡充されたことに対して感謝を伝えた上で、COVID-19患者を受け入れた医療機関では「今なお、経営が悪化し、苦しい状況に置かれている」と強調。COVID-19患者を受け入れていない医療機関でも、動線の見直しや待合室の密集回避のためのレイアウト変更、予約システムの導入、頻回の消毒といった「これまでの感染予防策とは異なる新たな対応を実施している」と訴えた。 さらなる支援として、診療報酬の上乗せ措置や、前年度の実績を基に診療報酬を請求する概算払いの導入を求めた。 横倉氏によると、...