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「最悪のシナリオ」を想定し新型コロナに対応 - 田中雄二郎・東京医科歯科大学学長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年6月22日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

この4月、東京医科歯科大学の学長に就任した田中雄二郎氏。2期6年務めた前任の吉澤靖之氏から引き継いだ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応がまず直面した課題となった。医学部、歯学部を挙げての対応は、東京都を新型コロナによる“医療崩壊”から救うことに大きく貢献した(『ICU全22床をCOVID-19専用に - 若林健二・医科歯科大病院長補佐インタビュー◆Vol.1』などを参照)。 田中氏の専門は医学教育。東京医科歯科大のみならず、臨床研修では、新教育評価システム「EPOC2」の開発に取り組むなど、日本全体の医学教育の改善、向上に貢献してきた(『臨床研修、スマホ入力で「評価疲れ軽減」も、EPOC2が運用開始』などを参照)。 新型コロナ対応の現状と学長就任の抱負をお聞きした(2020年6月5日にインタビュー。全3回の連載)。 東京医科歯科大学学長の田中雄二郎氏 ――新型コロナへの対応は、都内の大学でも温度差があったと思います。その中で、医科歯科大は「最悪のシナリオ」を想定し、対応されてきました。 発端は中国の武漢ですが、3月中旬くらいからヨーロッパで感染爆発が起きた時に、私は...