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老健で富山最大のクラスター、大学教授「誰も入らないなら、入るしかない」-山城清二・富山大病院総合診療部教授に聞く ◆Vol.1

インタビュー 2020年6月16日 (火)  藤重歩(m3.com契約ライター)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で富山県最大のクラスターが発生した富山市の介護老人保健施設「富山リハビリテーションホーム」。入所者、職員を合わせて59人が感染し、15人の入所者が亡くなった。4月17日に感染者が初確認されてから収束するまでの約1カ月間、崩壊寸前の施設で何が起こっていたのか。重症者以外の感染者を転院させずに施設内で治療・介護に当たり、どのように収束させたのか。県の医療支援チームとして派遣された富山大学附属病院総合診療部教授・山城清二氏に聞いた(2020年6月6日にインタビュー。全計3回連載)。 富山大学附属病院総合診療部教授・山城清二氏 ――4月25日に県の医療支援チームとして富山リハビリテーションホームに派遣されました。入る直前までの県内と施設の感染状況を振り返っていただけますでしょうか。 富山県では3月30日に富山市で県内第1号の感染者が確認されました。31日には県が「新型コロナウイルス感染症対策協議会」を立ち上げ、ワーキンググループを設置しました。その後も、次々と感染が増え、4月9日には感染症指定医療機関である県立中央病院の麻酔科医師と富山市民病院の看護...