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GLP-1受容体作動薬のやせ薬使用「禁止すべき」日医

レポート 2020年6月18日 (木)  水谷悠(m3.com編集部)

日本医師会副会長の今村聡氏は6月17日の記者会見で、糖尿病治療薬のGLP-1受容体作動薬をやせ薬として個人輸入したり、クリニックが自由診療で使用したりする事例が見られるとして、「健康な方が医薬品を使用することのリスク、適正使用の観点からこのような行為を禁止するべきだと考えている。国民の健康を守るべき医師が治療の目的を外れた使い方をすることは医の倫理にも反する」と述べて警鐘を鳴らした。 GLP-1受容体作動薬は、「痩せるホルモン」や「ダイエット注射」などのうたい文句を使い、自由診療の広告をインターネット上に出している美容クリニックが複数ある。そうした医療機関に納入する卸売業者や製薬企業もあることを意味するため、適正な流通確保や医療広告ガイドラインを外れた表記をする医療広告、医薬品広告の是正も含めて関係部局に今後申し入れをする考えを示した。 米国ではやせ薬として承認されている事例があることについては、今村氏は、西洋人 とアジア人との食生活の違いを挙げ、「糖尿病の起こり方や薬への反応などさまざまな違いがある。以前も中医協で体重を落とす薬が認可されなかったこともある」と指摘。やせ薬として日本で...