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医師は「絶対」を背負う立場か、「健康は現代の神」- 大脇幸志郎氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2020年7月25日 (土)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

1回目はこちら⇒『東大医学部卒業後、フリーターになった36歳医師の初の著書 - 大脇幸志郎氏に聞く◆Vol.1』 ――『「健康」から生活をまもる 最新医学と12の迷信』では、「痛風、尿酸、プリン体」「タバコ、酒、次の標的」など、一般の人の関心が高い健康に関する事項について、エビデンスを示しながら、一見意外な考え方を提案しています。一例を挙げると「初発の痛風を予防できる」という考えを「迷信」と呼び、「迷信のために、肉や魚や酒、特にビール、それも好きな銘柄のビールを、プリン体の量がほかの銘柄より多いという理由で、あきらめることはない」と主張されています。先生の患者さんにはどのように説明されているのでしょうか。 あまり説明する場面がないのですが、もし聞かれれば「痛風になるかどうかについて考えなくていい」となるかと思います。模範解答としてはせいぜい「酒を飲まなければなりにくいかも」ぐらいですね。それだってエビデンスとされるものにはちょっと疑問を感じていますが。 不安を訴える人がいれば「放っておいてもいいですよ」とアドバイスしますし、そもそも初診の患者さんには私はルーチンに尿酸値は測りません。測...