完全Web開催「現地開催にない良さ」追求- 北川雄光・外科学会定期学術集会会頭に聞く◆Vol.3

【第120回日本外科学会定期学術集会会頭：北川雄光・慶應大外科教授に聞く】 Vol.1◆「大還暦」迎える学会、新しい時代の起点に Vol.2◆「Society 5.0」が柱、AIが変える外科医療を展望 Vol.3◆完全Web開催「現地開催にない良さ」追求 Vol.4◆「命と向き合うことに挑戦」、それこそが外科医の魅力 Vol.5◆第120回企画のみどころ紹介 ――完全Web開催の学術集会に至るまでの経緯や苦労をお聞かせください。 最終的に判断したのは、5月28日の日本外科学会の理事会です。ただし、東京で働いている私たちの中では、3月末から4月上旬には、「現地開催は難しいだろうな」と感じており、その頃から心の準備をしていました。現在、緊急事態宣言も解除されて、「東京アラート」も昨日（6月11日）解除されましたが、まだ予断を許さない状態が続いています。そのような中で、われわれ医療者がわずかでもリスクを冒すべきではないと考えました。皆さまに直接お目にかかれないのは残念ですが、一方で1万数千人の外科医が首都圏に移動し、一堂に会することは困難であると判断しました。 中には、激励の意味を込めて「も...