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オーストラリア人GPに日本のコロナ対策について聞いてみた

オピニオン 2020年7月4日 (土)  佐々江龍一郎(NTT東日本関東病院総合診療科医長兼国際室室長代理)

Dr.レニック オーストラリア人GP(家庭医)、2020年に日本の医師国家試験に合格し、日本とオーストラリアのダブルライセンスを持つバイリンガル医師。現在NTT東日本関東病院で国際診療科、総合診療科で勤務。 佐々江:今日はオーストラリアでの診療経験も持つレニック先生に、オーストラリアと日本の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策についての受け止めをお聞きします。 オーストラリアの迅速なCOVID-19への対応に関しては国際的には高い評価を得ており、実際の感染率も継続的に低く抑えられています。またCOVID-19による死亡率はアメリカの約40分の1、日本の半分です。オーストラリアの対応に関して、日本が学べることはありますでしょうか。 Dr.レニック:統計を使った直接の比較は非常に困難かと思います。オーストラリアはCOVID-19の感染率を抑えるのに成功していますが、日本と比べて、感染対策において従来から有利な点がたくさんありました。 例えばオーストラリアは日本よりも明らかに人口密度が低く、「密集を避ける」ことが日本のような国と比較しても容易です。またシドニーでは車通勤が半数以上...