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東大児玉名誉教授「感染者は報告の10倍」、新宿・池袋「全員検査を」

レポート 2020年7月3日 (金)  小川洋輔(m3.com編集部)

東京大学先端科学技術研究センター名誉教授の児玉龍彦氏は7月3日、日本記者クラブで開かれた記者会見で、これまでに取り組んできた新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗体検査などから「日本の感染者はこれまでの報告の10倍以上いると推定される」とし、「少なくとも歌舞伎町や池袋の繁華街では、区域全体の全員検査を一刻も早くやるべきだ」と主張した。 会見はオンラインで配信された 児玉氏がアドバイザーを務める新型コロナウイルス抗体測定協議会(幹事会代表:川村猛・東京大学アイソトープ総合センター准教授)は5月に都内の医療機関で疾患を問わず受診した患者から採取した検体で1000人分の抗体検査を実施。7件の陽性例があり、陽性率は0.7%だった。東京都の人口に単純に当てはめると約10万人が抗体を持っていることになる(『東アジアで死亡率が低い背景に「SARS-X」?』を参照)。 厚生労働省が6月に実施した抗体検査では抗体保有率は0.1%にとどまっているが、児玉氏は2種の抗体検査薬を用いていずれも陽性だった場合に「抗体保有者」と位置づけるのが「過小評価」だと指摘(『東京都の抗体保有率0.1%、厚労省検査』...