1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 日本は英米と比べ、“見逃し”が多いわけではない - 鈴木貞夫・名市大公衆衛生学教授に聞く◆Vol.1

日本は英米と比べ、“見逃し”が多いわけではない - 鈴木貞夫・名市大公衆衛生学教授に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年7月10日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

「火消し役は3度目」――。 こう語るのは、名古屋市立大学公衆衛生学教授の鈴木貞夫氏だ。 1度目は、2011年の福島第一原発事故後の小児の甲状腺がんのリスクについて。2度目はHPVワクチンの問題(『HPVワクチン接種、「多様な症状」発症との関連なし - 鈴木貞夫・名市大公衆衛生学教授に聞く◆Vol.1』を参照)。そして、3度目が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をめぐるさまざまな誤解への対応だ。 公衆衛生の専門家として、誤った情報の流布には看過できないとの立場から、情報発信を続けてきた。COVID-19のPCR検査、抗体検査、超過死亡について、どう解釈すればいいか。鈴木氏にお聞きした(2020年7月2日にインタビュー。全3回の連載)。 ――先生は2月25日以降、Facebookで「非感染症・慢性疾患の疫学者」の立場で、COVID-19に関する投稿を続けています(7月2日の取材時点で、計129回。7月10日時点で138回)。 「日本は、英米と比較して、人口当たりのPCR検査は少ないが、両国と比較して足りない(感染者の見逃しが多い)わけではない。PCR検査が足りないのは、英米だ」...