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日本初の感染症を診断した経緯-忽那賢志・NCGM国際感染症センター国際感染症対策室医長◆Vol.3

スペシャル企画 2020年7月26日 (日)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

中山:改めてですが、忽那先生が医師、そして感染症医になろうと思ったきっかけをお聞かせいただけますでしょうか。 忽那:もともと私は、血液内科医になりたかったんです。私が10歳のときに、父親が白血病で亡くなったということがありまして、初期研修医まではそう思っていました。山口大を卒業して、山口県の関門医療センターで初期研修を行いました。私はマッチング1年目でして、スーパーローテーションの中で感染症を教えてくれる指導医がいて、それで感染症の方が面白く感じるようになりました。 中山:感染症のどのあたりを面白いと感じたのでしょうか。 忽那:感染症は割と短期で良くなる病気ですよね。ちゃんと診断をして、正しく治療を行えば多くの人が良くなる。そこにやりがいを感じたというところがあります。あと、私の世代ですと、大学で感染症をきちんと習うことがあまりなくて、そこに急に感染症学があることを知って、画期的というか、みんな知らないけどこんなに面白いぞ、というちょっとした優越感があったかと思います。 中山:私は忽那先生の4年後輩ですが、ちょうど感染症ブームが来ていた時代でした。学生の時には感染症の勉強会もありました...