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コロナ危機、高齢者2割負担巡り意見対立

レポート 2020年7月10日 (金)  小川洋輔(m3.com編集部)

社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所所長)が7月9日開かれ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で最終報告が2020年末にずれ込んだ全世代型社会保障改革を巡る議論が交わされた。COVID-19によって経済が冷え込む中、保険者の立場から現役世代の負担軽減や国民皆保険制度の持続性確保を求める声が上がる一方、高齢者の不安を解消する必要があるとの声もあり、意見が対立した。社保審は2割負担とする後期高齢者の所得基準や、紹介状なしで受診した際に定額負担を求める対象施設の要件などについて、2020年末までに結論を出す方針だ。 COVID-19の影響で議論が先送りされたことについては、発言した全ての委員が理解を示す一方、COVID-19が社会保障に与える影響を巡っては意見が分かれた。 健康保険組合連合会副会長の佐野雅宏氏は「景気の先行きは大変不透明で、医療保険財政も厳しいと予想される。団塊の世代が後期高齢者に移行することによって、高齢者医療費の急増・医療保険財政の悪化(を招くこと)について、2022年危機と申し上げてきたが、新型コロナの影響でさらに前...