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潮目変わった「涙の会見」◆Vol.2-検証・富山市民病院

インタビュー 2020年7月24日 (金)  藤重歩(m3.com契約ライター)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で、入院患者や職員計39人(うち2人死亡)が感染し、富⼭県で初のクラスターが発⽣した富山市民病院。4月9日に看護師の感染が確認されてから、6月1日に「院内感染終息宣言」するまで約2カ月を要した。一時は計約950人の職員のうち約3割が自宅待機となってマンパワー不足に悩まされ、診療機能の縮小は地域医療にも大きな影響を与えた。第2波、第3波に備え、感染症指定医療機関や公立病院としての責務を果たし、教訓を再発防止にどう生かすのか。富山市病院事業管理者の石田陽一氏に話を聞いた。Vol.1、Vol.2では経緯と要因を振り返る(2020年6⽉22⽇にインタビュー。全3回連載)。 富山市民病院外観 ◆潮目変わった 涙の記者会見 4月14日 送別会発覚と窮状訴え 14日午後3時からの記者会見を控え、準備を進めていた石田管理者は、濃厚接触者の整形外科医から、「3月30日に整形外科の医師9人が送別会に参加していた」と自己申告を受けた。富山市民病院では2月27日に、飲食を伴うイベントへの参加を禁止はしないものの、感染リスクを避けるために自粛するよう要請している。医師...