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乳腺外科医事件、高裁で逆転有罪、懲役2年(7月14日追記)

レポート 2020年7月13日 (月)  高橋直純(m3.com編集部)

東京都足立区の柳原病院で自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪で逮捕・起訴され、一審無罪判決となった男性外科医に対する控訴審で、7月13日、東京高裁は一審無罪を破棄し、懲役2年の有罪を言い渡した。執行猶予はつかなかった。担当していた朝山芳史裁判長が定年退官したため、 朝山裁判長が作成した判決文を細田啓介裁判長が代読した。弁護側は判決を不服として即日上告した。 ※7月14日10時40分、追記しました。 判決後、記者会見をした男性医師は「怒りと憤りを覚えている。やっていないし、無罪です。一度失われた生活を(一審無罪で)取り戻したが、再度、これが壊されることに憤りを覚える。(取り戻した)生活が守られるように闘っていく」と訴えた(会見の様子は『男性外科医「怒りと憤り、私は無罪」、乳腺外科医裁判』 )。 控訴審では裁判所は、「東京高裁の関心事」として、(1)被害女性はせん妄であったか、(2)身の回りで起きたことを認識する能力およびLINEメッセージを発信する能力、(3)せん妄と診断された場合に、さらに幻覚・錯覚が生じる可能性――を争点として提示し、検察側が請求...