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避難所の半数超は高齢者「看護・介護ニーズ応えきれず」

レポート 2020年7月13日 (月)  小川洋輔(m3.com編集部)

九州などに大きな被害をもたらした令和2年豪雨の発生から約1週間、熊本県内の避難所で運営支援に当たってきたNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」が運営するプロジェクト「ARROWS(Airborne Rescue and Relief Operations With Search=空飛ぶ捜索医療団)」看護師の佐々木康介氏が、m3.com編集部の取材に応じ、半数以上を高齢者が占める避難所の現状を語った(取材は、7月10、12日に電話などで実施)。 避難所で活動する佐々木氏(ARROWS提供) 佐々木氏は7月4日から12日まで、球磨川の氾濫で被害を受けた熊本県球磨村を中心に活動。半屋外の状況で避難を余儀なくされていた村民のため、7月6日に人吉市立第一中学校に設置された避難所の開設や運営を支援してきた。7月10日時点で、約110人の避難者が身を寄せているが、65歳以上の高齢者の割合が半数を超えており、要介護者も20人近くに上るという。「もともと高齢化率の高い集落なので、全ての要介護者が福祉避難所に入るのは難しい。普段は介助の必要がない高齢者でも、慣れない避難所生活によってケア・ニーズが上がって...