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【フランス便り】パリ祭、医療者がコンコルド広場をパレード

オピニオン 2020年7月15日 (水)  奥田七峰子(日本医師会総合政策研究機構フランス駐在研究員)

7月14日、フランス革命記念日。日本ではパリ祭の名前で知られている、フランスで最も重要な祝日。1789年、政治犯が収容されていたバスチーユの牢獄が民衆の手によって崩落した日を、フランス革命の始まりの日として祝う日。例年、ルイ16世が処刑されたコンコルド広場と凱旋門をつなぐシャンゼリゼ通りを埋め尽くす一般観客の前を軍の各部隊がパレードする、フランスが軍事を重要としていることをいやでも確認させられる日です。 しかし、今年は様相が一変しました。 一般観客は無く、場所もコンコルド広場、そして何よりもパレードの主役は、軍と共に白衣を着た医療者・看護師・看護助手、人々の生活を支えたスーパーのレジ係、ゴミ収集・清掃員、救急車運転手たちでした。 パレード会場設営中のコンコルド広場。 国歌ラ・マルセイエーズが流れる中、トリコロールの国旗を持って行進する彼らの誇らしげな姿がテレビの画面に映し出されました。 前日、7月13日の、フランスの1日の新規感染者数は1625人。5月11日のロック・ダウン解除から徹底して強化されたPCR検査の実施のお陰で、日々の新規感染者数およびクラスターの数は多いものの、幸い重症化...