唾液によるPCR検査、無症状者も可能に

厚生労働省は7月17日、唾液を使った新型コロナウイルス感染症（COVID-19）のPCR検査、LAMP検査、抗原定量検査について、無症状者でも可能とすると発表した。同日、持ち回りで開催した厚生科学審議会感染症部会で了承された。 （厚生労働省の公表資料） 都内の無症状者を対象に、鼻咽頭ぬぐい液によるPCR検査と各種検査の結果を比較したところ、唾液を用いたPCR検査で、陽性は91.9％、陰性は88.9％が一致した。LAMP法では陽性は86.5%、陰性は92.6%が一致した。 抗原定量検査との比較では、陽性一致率が75.7％、陰性一致率が100％だった。ただ、簡易キットによる抗原検査は一致率が低く、引き続き鼻咽頭ぬぐい液による検査を求める。 唾液は鼻咽頭ぬぐい液よりも採取が容易で、飛沫が飛びにくいことから採取する医療従事者の感染リスクを抑えることができる。これまでに発症から9日以内の有症状者で活用が認められていたが、対象が無症状者に広がったことで、事前確率の低い出張客らの検査が増えることが予想される空港の検疫所などでの活用が期待される。...