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女性患者証言「具体的かつ詳細であり、迫真性が高い」- 乳腺外科医裁判高裁判決文の詳報◆Vol.4

レポート 2020年7月26日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

乳腺外科医裁判東京高裁判決文 Vol.1 控訴の趣意「一審判決、論理則、経験則等に反する」 Vol.2 原審での麻酔覚醒時のせん妄の影響の評価(7月24日公開) Vol.3 原審での科学鑑定の評価(7月25日公開) Vol.4 女性患者証言「具体的かつ詳細であり、迫真性が高い」(7月26日公開) Vol.5 東京高裁が職権で採用した2人の精神科医の証言(7月27日公開) Vol.6 「科学的な厳密さに議論の余地があるも証言と整合」(7月28日公開) 第3 当裁判所の判断 1 原判決の前提事実(前記第2の1) A(被害女性)に対する麻酔薬の投与状況に関する事実(同2(2)ア前段)、付着物の採取や保管の過程に関する事実(同3(1)ア)、被告人のDNAがAの左乳首付近に付着していた事実(同3(2)イ)の認定は、論理則、経験則等に照らして概ね不合理なところがなく、当裁判所も是認することができる。また、Aの原審証言が、場面1及び2について、具体的で迫真性に富み、一貫性があり、本件メッセージ1及び2等の客観的証拠と符合する上、本件手術後の経緯とも矛盾しないと評価した点(同2(1)、本件アミラーゼ鑑...