1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 准看護師、高裁は逆転無罪、「あずみの里」事件(2020/7/28 追記)

准看護師、高裁は逆転無罪、「あずみの里」事件(2020/7/28 追記)

レポート 2020年7月28日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

長野県安曇野市の特別養護老人ホーム「あずみの里」の准看護師が、ドーナツを誤って間食として女性入所者に提供したとして業務上過失致死罪に問われた控訴審の判決が7月28日、東京高裁(大熊一之裁判長)で言い渡され、一審有罪判決(罰金20万円)を破棄し、無罪となった。 当時85歳の女性入所者が2013年12月12日、間食にドーナツを食べた際に心肺停止となり救急搬送、翌2014年1月に死亡した。准看護師は介助中に十分な注意を払わなかったなどとして業務上過失致死罪に問われ、一審の長野地裁松本支部では有罪となった。准看護師は判決を不服として即日、控訴。2020年1月30日に控訴審の第1回公判が開かれたが、同日に即日結審。 弁護側は、女性入所者の死因は、ドーナツを詰まらせたことによる窒息ではなく、Ai(死亡時画像診断)等から脳梗塞であると主張。3通の意見書を含む16の証拠調べ、医師や刑法の専門家など7人への証人尋問、裁判所が選任する鑑定人による医学鑑定を求めたが、裁判長は証拠1つを採用した以外は全て却下した(『医師3通の意見書、証拠採用却下、「あずみの里」事件結審「ドーナツ窒息による事故死ではなく脳梗塞...