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「医師×弁護士」、兄弟コラボで医療訴訟の上梓 - 粟野公一郎弁護士・暢康医師に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年8月8日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

医師と弁護士、女子高生がやり取りしながら、医療訴訟について解説していく――。 そんなユニークな医療訴訟の解説本がこの春、上梓された。『医療者のための わかりやすい医療訴訟』(医療科学社)だ。執筆したのは、弁護士の粟野公一郎氏、医師の粟野暢康氏(日本赤十字社医療センター呼吸器内科)の兄弟だ。弁護士の兄、医師の弟というコラボレーションで、本書は誕生した。 医療界と法曹界では、使用する用語やその解釈、“常識”についてのずれなど、文化の違いが指摘されることが少なくない。お二人に、本書を企画した経緯、執筆に当たって工夫した点や苦労などをお聞きした(2020年7月31日にオンラインでインタビュー。全2回の連載)。 ――いつ頃から、どんなきっかけで執筆を企画されたのでしょうか。 公一郎(兄):私が最初に入った弁護士事務所が、病院側として、人事・労務はもちろん、医療紛争を専門的に扱っていました。弟と会うたびに、「こんな点に気をつけないと、トラブルになってしまう」「カルテにこの点を書いておけば、紛争にならなかったのに」などと、よく話していたのです。次第に、「いつか本を書けたらいいね」となり、2年ほど前か...