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「顧問医」、企業が雇う3パターンとは?

オピニオン 2020年9月12日 (土)  神田橋宏治(医師、DB-SeeD社長)

さて32回目になります。 今回は顧問医という仕事についてお話しします。聞いたことがない先生も多いかもしれません。法律的な裏付けも必要な資格要件もなく、もちろん医療行為もできません。会社でいう顧問がたまたま医師免許を持っている、というような存在です。 僕の主な食い扶持は産業医です。産業医には必ず果たさなければいけない法的義務がいくつかあります。安全衛生委員会のメンバーとなって従業員の健康を守ること、最低月に1回職場を見て回ること、各種の面接を行うことなどです。一方、顧問医に関しては会社との契約だけで法的義務がありません。ただし、ある規模以上の会社には産業医を選任する義務があるのに対し、顧問医は必ずしもそうではないので報酬に対して十分な働きができていないと判断されればすぐに契約解除になります。 会社が顧問医を雇うパターンは、大きく分けて3種類あります。1つ目はまだ会社の従業員数が少なく産業医を選任する義務はないが、役員や従業員に産業保健や医療関係のアドバイスを提供したい場合。2つ目は医療関係のビジネスなどのアドバイザーとして。3つ目は別の産業医を選任しているが、産業保健体制全体についてさら...