尾身氏、全国の感染拡大「ピークに達した」

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会会長を務める尾身茂・地域医療機能推進機構理事長が8月20日、都内で開催された第94回日本感染症学会学術講演会の「緊急企画COVID-19シンポジウム」に登壇し、現在の感染拡大について「全国的に見ると、だいたいピークに達したというのが私どもの読みだ」との見方を示した。収束に向けて、「（感染を起こしてしまい）対策を取っている人々を、（拡大の）原因として排除するのではなく、感染症対策の最前線と認識して、対策を広く共有することが求められる」と訴えた。政府に対しては、改めて医療機関や保健所への支援拡充を求めた。 講演する尾身氏 尾身氏は「withコロナ時代に私達がどう考え、どう行動すればよいか」と題して、今後の心構えについて講演した。 現在の状況に関しては「第2波か第3波か分からないが、感染拡大の主な原因は東京を中心とする接待を伴う飲食店、そこから周辺に、それが全国に波及したというのが感染のドライビングフォースだったことは間違いない」とし、「共通点は、3密、大声、不十分な感染対策だった。これらは春の流行の時から分かっていたが、今回の流行で改めて再確認された...