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東京や大阪などの実効再生産数「8月上旬に1を下回る」

レポート 2020年8月24日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(座長:脇田隆字・国立感染症研究所長)は8月24日、全国の感染症状況は7月末がピークで、27~29日以降、緩やかな下降が見られ、東京、大阪、愛知、沖縄の実効再生産数は「8月上旬には1を下回っていることが確認されている」との見解をまとめた。一方で、引き続き1に近い値が続き、再拡大に向けた警戒が必要な状況であるほか、8月に入り、重症化リスクのある中高年層の感染者数に占める割合は上昇傾向にあるなどとし、注意を促した(資料は、厚労省のホームページ)。 3、4月と比べて感染者増に対して重症者増が緩やかである理由として、若年層が多いほか、早期診断による発症から入院までの期間の短縮、治療法の標準化などの可能性も考えられるとしたものの、いずれも現時点ではエビデンスがなく引き続き重症者数の推移を監視していく必要があるとしている。 さらに同一年齢階級で見ると、3、4月と比べて重症化率は有意ではないが低くなる傾向にあり、(1)サーベイランス感度が高まり、より多くの感染者数を確認、(2)感染者に占める併存疾患の保有状況が異なっている――などを要因とし...