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奈良県の「1点単価引き上げ検討」を問題視、中川日医会長

レポート 2020年8月26日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会会長の中川俊男氏は8月26日の定例記者会見で、奈良県で「診療報酬の1点単価の引き上げを検討すべき」との意見を提出する方向で調整していることについて、「都道府県別診療報酬の規定を拡大解釈して、あるいは転用して、都道府県間における給付格差をもたらすことに、改めて明確に反対する」との見解を表明した。同時に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による医療機関の経営悪化は深刻であるとし、「奈良県固有の問題ではなく、全都道府県の最重要課題」と述べ、国に対して継続して経営支援を要請していく方針を示した。仮に全国的に診療報酬を引き上げる場合にも、単価ではなく点数自体を上げるべきとし、かつ時限的・特例的に患者負担を生じさせない措置を求めていくとした。 日本医師会会長の中川俊男氏。 日医は、奈良県医師会から、「8月24日に奈良県の保険者協議会が開催され、奈良県知事から厚生労働大臣に、奈良県における診療報酬の1点単価(10円)の引き上げを検討すべきとの意見を提出する方向である」との報告を受けたという。奈良県からは「高確法第13条および第14条の規定について、解釈にさまざまな見解があり...