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「タスクシフトは外科医減少問題の有効な対応策」

レポート 2020年8月27日 (木)  星野桃代(m3.com編集部)

第120回日本外科学会定期学術集会は8月15日、「時代が求める外科医の働き方」と題した特別企画を実施し、9人の医師らが多職種連携によるチーム医療の実践例や、特定行為などによるタスクシフトの実績を発表した。このうち、働き方改革において一定の成果を挙げている特徴的な取り組みを紹介する。 ◆チーム医療推進で外科医も患者も恩恵 国立がん研究センター中央病院胃外科の和田剛幸氏は、外科医がより手術に集中できる環境づくりの取り組みとして、2016年9月に院内に開設した「患者サポートセンター」で実施している多職種連携での周術期サポートについて紹介した。 特徴として、看護師がチームの要となってタスクを進めていく点を挙げた。チームの流れとしては、まず担当医が病歴を聴取し治療計画を考案後、看護師に「検査包括指示書」にチェックを入れて渡す。検査はメディカルクラークがオーダーし、検査が行われ、内科医、精神科医、麻酔科医、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、歯科医、歯科衛生士などから成る周術期管理チームが組織される。周術期チームは当初胃外科で運用開始し、その後大腸外科や肝胆膵外科、食道外科など参加する診療科が増加...