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院内感染対策、ユニバーサルマスク徹底を

レポート 2020年8月31日 (月)  小川洋輔(m3.com編集部)

慶應義塾大学教授で同大学病院感染制御部長の長谷川直樹氏が8月21日、都内で開催された第94回日本感染症学会学術講演会の緊急企画COVID-19シンポジウムで「感染対策の視点からの考察」と題して講演し、「感染防御で最も重要なのはマスクの着用だ。基本に返るしかない」と述べ、患者を含めたユニバーサルマスクの徹底を呼びかけた。無意識にマスクに触れてしまうことも多いため、手指衛生や適切なマスク着脱の重要性も指摘した。 感染症学会で講演する長谷川教授 長谷川氏は米マサチューセッツ州の12病院での院内感染者の推移を紹介。面会の禁止や一部医療の制限を行っても感染者数は増え続けていたが、職員のマスク着用を徹底したところ横ばいに、患者も含めた全員のマスク着用を徹底したところ減少に転じたことを説明した。呼気に含まれる5マイクロミリ以下のエアロゾルも防ぐことができるとして、「サージカルマスクもしっかり着用すればかなり効果がある。ユニバーサルマスクによって、(職員や患者が)感染源にならないことが大事だ」と呼びかけた。 一方、「マスクをつけている人のビデオを撮ると、結構触っている。ずれるし、触りたくなる。マスクは...