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「HPVワクチンの不安払拭へ」産婦人科医・小児科医らがプロジェクト

レポート 2020年9月1日 (火)  星野桃代(m3.com編集部)

一般社団法人「HPVについての情報を広く発信する会」は、子宮頸がん等を予防するHPVワクチンの国内普及を推進するため、「みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト」を8月28日に発足させた。本プロジェクトは、産婦人科医と小児科医や行動科学の専門家と協同しているのが特徴。代表理事で、関東中央病院産婦人科医の稲葉可奈子氏は、オンラインでの会見で「副反応の報道を機に、日本では7年間HPVワクチンの接種率が大きく低迷し続けている。保護者や子どもの不安を払拭しなければ、行動変容にはつながらない」とし、信頼関係のあるかかりつけ小児科・産婦人科からの説明や、ホームページでの詳細な情報提供などをしていくと述べた。 「発信する会」は、産婦人科医や救急医、小児科医やコンサルタント、弁護士ら、計10人で設立。 会では複数のチームを設置している。行動科学チームの一宮恵氏(ケイスリー株式会社医療・行動科学顧問)は、一部の人のみが自力で情報にアクセスしている現在の状況が続くと社会全体の健康格差が広がり、現在問題を抱えていない人の健康度も結果的に下がることを指摘。行動変容のためには(1)行動を取ることによる便益が分...