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DNA鑑定に関する信用性、地裁は判断ぶれた- 川本瑞紀・乳腺外科医裁判被害者参加弁護士に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年9月19日 (土)  聞き手・まとめ:星野桃代、高橋直純(m3.com編集部)

自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪で逮捕・起訴され、一審無罪判決となった男性外科医に対し、東京高裁は7月13日、一審無罪を破棄し、懲役2年の有罪判決を言い渡した。m3.comはこのほど、乳腺外科医裁判被害者参加弁護士の川本瑞紀氏、被告側弁護団の水沼直樹氏に双方の立場から、高裁判決の争点や意義、課題を振り返っていただいた。それぞれ3回に分けて掲載する(川本氏には2020年8月5日にインタビュー。全3回連載)。 水沼氏インタビューはこちら⇒『高裁判決は専門家証言の「つまみ食い」-水沼直樹・乳腺外科医裁判弁護団に聞く◆Vol.1』 ――刑事事件での被害者参加弁護士とは、どういう立場なのですか。 刑事事件の被害者は、申し出をすれば刑事裁判に参加することができ、これを「被害者参加」といいます。 被害者参加をする際、被害者も自分に弁護士をつけることができます。この弁護士を「被害者参加弁護士」といいます。被害者参加弁護士は、国選でつけることもできます。 被害者参加人の権利は、大まかに言って、5つです。第1に、公判に出席して法廷のバーの中に座る権利、第2に検察官...