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【フランス便り】レジリエンスに弱いフランス人の出口戦略は?

オピニオン 2020年9月18日 (金)  奥田七峰子(日本医師会総合政策研究機構フランス駐在研究員)

久しぶりにフランスからのニュースを寄稿させていただきます。この間、書きたいことは山ほどあったのですが、どうしても批判になってしまうのでマスク、蟻とキリギリスを思わせるようなバカンス、陽性者数激増、接触アプリの利用率3.5%……と静観していました(外国人が住ませていただいている国や、遠く離れた母国の批判をするのがあまり好きではないので、できれば、両国の良い点に着目して書きたいと思う故です。わがままお許しください)。 さて、フランスの遺伝子医学博士で著述家でもあるアクセル・カーン氏は、現代社会において権威に従わない(犯罪を犯す・規則違反するまで行かずとも、民主的な反対運動や社会が決めたことに抵抗する等)人の割合は、人口のおよそ26%であると言っています。 隠れキリシタン、ガンジー、キング牧師、後世それが正当な要求であったことを証明するものも数多くあります。フランスにおいても、フランス革命、5月革命、中絶合法化運動……。これらの時の政策や権威に服従しない精神は、フランス人の大好きなエスプリで、根回しや同調で合意形成して行くのが得意な日本とは異なる方法で、反対を訴えながら権利や自由を獲得して来...