1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 安倍政権の新型コロナ対応「ぎりぎり合格」 - 横倉義武前日医会長に聞く◆Vol.1

安倍政権の新型コロナ対応「ぎりぎり合格」 - 横倉義武前日医会長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年10月7日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

横倉義武氏は2020年6月、4期8年にわたる日本医師会会長の任期を終えた。日医の重要な役割の一つは、医療政策に関する提言や政策立案過程への関与だ。横倉氏の任期は、この8月に辞意を表明、9月に総辞職した安倍晋三前首相の任期、7年8カ月とほぼ重なる。横倉氏に、診療報酬改定、各種医療制度改革、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応など、安倍政権の医療政策を総括しつつ、8年間の会長時代を振り返っていただいた(2020年9月18日にインタビュー。全7回の連載)。 ――まず直近の動きからお伺いします。新型コロナウイルス感染症に対する安倍政権の対応をどう評価されていますか。 「ぎりぎり合格」です。一番の問題は感染防護具の不足で、医療現場は本当に困りました。徐々には改善されましたが最初の頃は全くと言っていいほど在庫がなく、その状況でPCR検査等をやらなければいけないのは本当に厳しかった。2月から4月までの私の日本医師会での記者会見は、ほとんど感染防護具が不足しているので、現場に供給してほしいなどの話ばかりでしたね。 もう一つの問題は、新型コロナのPCR検査対象をコントロールし過ぎたこと。...