1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「増加と減少が拮抗」クラスター多様化に警鐘、新型コロナ分科会

「増加と減少が拮抗」クラスター多様化に警鐘、新型コロナ分科会

レポート 2020年10月16日 (金)  小川洋輔(m3.com編集部)

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会(会長:尾身茂・地域医療機能推進機構理事長)は10月15日、第11回会合を開き、現在の感染状況について「増加要因と減少要因が拮抗している」との見解を取りまとめた。拮抗状況は、クラスターの連鎖などによって「いつ崩れてもおかしくない」とし、社会経済活動を活発化させる上で、リスクの高い行動や場面を分かりやすく情報発信するよう政府に求めた。 西村康稔・経済再生担当相は、感染者数の増減と小売・娯楽施設の人出のデータを分析した結果、6月以降については「因果関係がないことが分かった」と明言。さらなる制限緩和も見据えて、歓楽街での対策の効果や満員で開催するプロ野球の試合会場の人流データなどの検証を急ぐ考えを示した(資料は内閣官房のホームページ)。 記者会見に臨む尾身会長 分科会では、全国の実効再生産数が1を超えていることを確認した10月13日の厚生労働省のアドバイザリーボードでの分析評価を基に、感染状況について意見を交わした(『全国の実効再生産数「1を上回る」アドバイザリーボード』を参照)。これまで感染状況については、主にアドバイザリーボードが情報発信してきたが...