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患者の不安と心配を解消して初めて本音が聞き出せる-大塚篤司・京大皮膚科特定准教授に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年10月23日 (金)  聞き手・まとめ:星野桃代(m3.com編集部)

医師と患者の間にはたくさんのコミュニケーション・エラーが発生していて、原因の一端は医師側にある――。そんな問題意識から、京都大学医学部皮膚科特定准教授の大塚篤司氏は、患者が医師と関わる際のコツや、最善の治療を考える上で知っておくべき基礎知識をまとめた一般向け著書『本当に良い医者と病院の見抜き方、教えます。“患者の気持ちがわからない”お医者さんに当たらないために』(大和出版)を2020年4月に出版した。医療を身近に感じてもらうための、医師と患者のコミュニケ―ションのあり方について話を伺った。(2020年10月2日にインタビュー。全2回)。 ――患者向けの本を執筆しようと思った理由は何ですか。 きっかけは、僕が10年以上前にやっていた匿名ブログです。民間療法をしていたアトピー患者を診る機会が多かったことから、標準治療やステロイドの安全性を説明する目的でブログを始めました。当時、書店をのぞいてみると、がんやアトピー治療に関する一般書の内容は民間療法ばかりで、標準治療をきちんと解説している一般書はほとんどありませんでした。それ以来、専門書ではなく一般書という形で、標準治療や医療との関わり方に関...