無借金でクリニック開業、診療報酬月50万円でも大丈夫-医師・医療経済ジャーナリストの森田洋之氏に聞く◆Vol.3

日本のコロナ対策「バランスの悪さが目立つ」◆Vol.1 医師が「医療経済ジャーナリスト」になった理由◆Vol.2 無借金でクリニック開業、診療報酬月50万円でも大丈夫◆Vol.3 ――森田先生自身がこのほど、クリニックを開業されたのですね。 はい、2020年6月に「ひらやまのクリニック」（鹿児島県南九州市）を開業しました。開業のきっかけはこの人たちと組めたら「理想の夕張みたいな医療介護ができる」という介護施設（小規模多機能）と出会ったからです。これが理由の一つですが、二つ目はそれを若手だったり、医療介護の連携に興味のあるドクターや多職種の人に伝えるための教育の場にしたいということ。そして三つ目ですが、「無借金開業スタイル」を構築したかったということです。 保健所や国保の申請、麻薬の免許申請から家賃契約、その他諸々全て一人でやりました。電子カルテをどうするかも検討して、結局、紙カルテになりました。田舎の古民家をタダ同然で借りているだけですので、初期費用はトータル10万円もかかってないです。これを、みんなに伝えたかったです。 森田氏提供 ――設備投資はないのでしょうか。 設備投資は一切なし...