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独法化の最大の眼目は医師の確保 ー 岩中督・埼玉県病院事業管理者に聞く◆Vol.2

スペシャル企画 2020年11月17日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

【岩中督・埼玉県病院事業管理者に聞く】(2020年10月30日にインタビュー) Vol.1 専門医資格取得に着目して医師の年俸決定、独法化を機に Vol.2 独法化の最大の眼目は医師の確保 Vol.3 医師の給与「頑張ったら報われる」体系に ――2020年2月の埼玉県議会で「地方独立行政法人埼玉県立病院機構定款」が議決されました。そもそもなぜ地方独立行政法人を目指すのでしょうか。 埼玉県立病院の場合、一般とは異なり、経営効率化のために独法化するのではありません。人口当たりの医師数が全国最下位の埼玉県の医療に必要な医師を確保し、県立病院の医療サービスを充実させていくことが、独法化の最大の目的です。人口約730万人の埼玉県には医学部を持つ大学は1つしかない上に、東京への通勤圏のため、東京に医師が流出してしまいます。茨城、千葉、さらには医学部が4つある神奈川でも同様の課題を抱え、医師不足に直面しています。このような状況で、今の公務員の条件を提示していたのでは医師を集めることができません。 独法化にして医師の処遇を改善し、専門性の高い医師を集めて、埼玉県全体の医療を底上げすることを目指していま...