医師の給与「頑張ったら報われる」体系にｰ 岩中督・埼玉県病院事業管理者に聞く◆Vol.3

【岩中督・埼玉県病院事業管理者に聞く】（2020年10月30日にインタビュー） Vol.1 専門医資格取得に着目して医師の年俸決定、独法化を機に Vol.2 独法化の最大の眼目は医師の確保 Vol.3 医師の給与「頑張ったら報われる」体系に ――地方独立行政法人化にあたって、専門医資格を基軸とした年俸制を導入した理由は。 埼玉の4つの県立病院はいずれも、総合病院ではなく専門病院であることが特徴です。従って、最も欲しいのは、専門医療を展開できる経験とスキルを持つ医師。卒後10年目くらいから卒後30年目くらいまででしょうか。しかも、漫然と医療をやってきた医師ではなく、「この領域は、私に任せてください」「若い人を育てていきたい」といったやる気のある医師です。 我々が希望する医師を採用するためには、どんな処遇がいいかを考えた結果が年俸制です。専門医資格を活用した給与体系をつくり、医師の病院運営への貢献などについて業績評価を行い、年俸に反映させることにしました。 専門医資格を活用した給与体系は、▽基本領域の専門医資格の取得を目指すクラス、▽基本領域の資格は取得したものの、サブスペシャルティ専門医...