「急速な拡大に至る可能性高い」新型コロナ分科会が緊急提言

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会（会長：尾身茂・地域医療機能推進機構理事長）は11月9日、全国的に新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の感染者数が増加傾向に転じていることを受け、急きょ持ち回りで第14回会合を開き、緊急提言を取りまとめた。社会経済活動が活発化する中、「減少要因を早急に強めなければ、急速な感染拡大に至る可能性が高い」と強く警鐘を鳴らし、クラスター対策の強化など「5つのアクション」のほか、保健所機能や医療提供体制の強化などを、政府や自治体、国民に対して求めた。尾身会長は記者会見で「（分科会の4段階指標で）ステージⅢ相当以上と判断された場合には、社会経済活動に一定の制約を求める強い対策を行う必要もある。それを回避するには国民一丸となって対策を進める必要がある」と訴えた（資料は内閣官房のホームページ）。 現在の感染状況について尾身会長は「感染が全国的に見ても徐々に増加しているのは間違いない」とし、「感染状況を踏まえてより一層の対策強化（が必要）ということだ」と緊急提言の意義を説明した。 この日はもともと分科会の予定はなかったが、急きょ持ち回りで緊急提言を取りまと...