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主婦・編集者を経て医師になり見えたもの-医師で作家・南杏子氏に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年11月12日 (木)  聞き手・まとめ:岩崎雅子(m3.com編集部)

医大の解剖学習で異例とも言える女性だけの4人班を組んだ4人の女子学生はその後、それぞれの医師人生をどう歩んだのか。そして明かされる「女性だけの班」に秘められた女性教授の願いとは──。NHKでドラマ化された『ディア・ペイシェント 絆のカルテ』(幻冬舎)などの著者で、医師の南杏子氏が7月、女性医師をテーマとした『ブラックウェルに憧れて』(光文社)を上梓した。主婦や編集者を経て学士編入で医師となった異色の経歴を持ち、「自分の生かし方にもがいた」という南氏が得た気付きは何だったのか、本書に込めた思いを伺った(2020年10月12日インタビュー。全3回の連載)。 ──今回女性医師をテーマに作品を書かれた理由を教えてください。東京医科大に端を発する医学部の不正入試問題は背景にあったのでしょうか。 いえ、女性医師をめぐる状況をテーマにするという構想は、デビュー作である2016年の『サイレント・ブレス』(幻冬舎)を執筆したころからずっとありました。それぞれの女性の生き方や生きづらさ、生きて行く中でのもやもや感を「これはなんだろう」と思いながら書いていたのですが、なかなか統一感が取れずにいた。その時に編...