来年度の薬価改定、診療側「見送りも視野に議論を」

政府が「骨太方針2018」に実施を盛り込んだ2021年度の薬価改定について、11月18日の中医協薬価専門部会（部会長：中村洋・慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授）では、診療側から改めて「見送りも視野に入れた議論」を求める意見が相次いだ。新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響で医療現場だけでなく、調剤薬局や医薬品のメーカー・流通関係者らも、平時とは全く異なる状況を強いられており、さらなる負担は避けるべきとの考え。厚労省が結果を集計・分析中の2020年度薬価調査で、取引の実態などを適切に評価できない場合は見送るよう求めた。一方、支払い側は、「最終的に薬価改定を実施するかは政府の判断」として、中医協の場では実施を前提に議論すべきと主張した（2021年度の薬価改定に向けたこれまでの議論は『薬価調査は懸念残しつつ了承、中医協』などを参照）。 2020年11月18日、中医協薬価専門部会のオンライン会議の様子 2021年度の薬価改定については、政府が7月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2020」（骨太方針2020）で「骨太方針2018等の内容に新型コロナウイルス感染症による...