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前医務技監が考える「日本モデル」とは? - 鈴木康裕・厚労省顧問に聞く◆Vol.2

スペシャル企画 2020年12月3日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

【鈴木康裕・厚労省顧問に聞く】 Vol.1◆DP号対応、36年の役人人生で「全省庁一丸」は初 Vol.2◆前医務技監が考える「日本モデル」とは? Vol.3◆2009年パンデミックの教訓、生かされず Vol.4◆2021年、「withコロナ」時代の医療の行方は? ――欧米諸国に比べれば、日本において、人口当たりの感染者数、死亡者数を抑えることができた理由、「日本モデル」をどうお考えですか。 いろいろな可能性があると思いますが、個人的にはまず高齢者への伝播を抑えたことが挙げられると思います。イタリアやスペインでの死亡の多くが、長期滞在型の介護施設の入所者です。(厚労省の)老健局が素晴らしい仕事をしたと思うのですが、2月19日に原則的に全ての介護施設における面会禁止をしました。介護施設で入所者が感染するのは、面会者、あるいは業者か従事者の持ち込みです。面会を禁止し、業者とも直接は物の受け渡しをしない。従事者が「夜の街」を避け、毎日検温をし、手指消毒を徹底すれば極力持ち込みを抑えることができます。 それから可能性として大きいと考えているのが、交差免疫。数年前、東アジアでは今回の新型コロナウイ...