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「過去最多水準、助かる命も助けられなくなる」アドバイザリーボードが警鐘

レポート 2020年11月25日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(座長:脇田隆字・国立感染症研究所長)は11月24日の第15回会合で、「感染状況分析・評価」をまとめ、「新規感染者数は、2週間で2倍を超える伸びとなり、過去最多の水準。特に、北海道や首都圏、関西圏、中部圏を中心に顕著な増加が見られ、全国的な感染増加につながっている。このままの状況が続けば、医療提供体制と公衆衛生体制に重大な影響を生じるおそれがある」と強い危機感を打ち出した。 特に医療提供体制については、「各地で新型コロナの診療と通常の医療との両立が困難になり始めている。このままの状況が続けば、通常の医療では助けられる命が助けられなくなる」など、厳しい状況にあると強調。可及的速やかに感染を減少傾向に向かわせる必要があると訴えた(資料は、厚労省のホームページ)。 非公開の会合後に取材に応じた脇田座長は、会合では、病院や保健所の立場の構成員から、「各地から悲鳴の声が聞こえている」という発言が上がったことを紹介。「このままの感染状況が続くと、通常の医療を十分に行うことができない事態が早晩来る可能性があり、強い対策が必要な地域が多くある...