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新型コロナ、6カ月後の中和抗体保有率は98%、横浜市大が中間報告

レポート 2020年12月2日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

横浜市立大学のグループは12月2日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の回復者を対象とした調査で、感染約6カ月後のSARS-CoV-2に対する中和抗体の保有率は98%に上るという中間結果を報告した。376人の血液を分析した結果で、無症状・軽症(280人)で97%、中等症・重症(96人)では100%の保有率。重症度が高い人ほど、中和抗体の強さが大きくなる傾向が見られることも明らかになった。本研究では4種類の抗体の保有率も調べており、79~98%といずれも高率だった。 COVID-19のワクチン開発が進む中、回復者の抗体の保有率が注目されている。一般住民での保有率は厚生労働省等による大規模の地域調査があるが、COVID-19患者の回復後の保有率を調べた研究としては日本最大規模だ。 (提供:横浜市立大学) 2日の記者会見で、横浜市大学術院医学群臨床統計学教授の山中竹春氏は、研究結果を踏まえ、「感染した人のほとんどが、6カ月後も液性免疫は残っていることが今回の研究で観察された。自然感染とワクチン接種の免疫環境は異なるので結論づけられないが、今回の結果はワクチンの開発に一定の期待を持た...