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紹介状なしの大病院受診「一定額」保険控除へ

レポート 2020年12月3日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は12月2日、大病院への患者の集中を防ぐための受診時定額負担を増額する一方、例外的・限定的な取り扱いとして、初診料などの一定額を保険給付範囲から控除することを了承した。定額負担の増額で医療機関の収入を確保し、保険者の負担も軽減するかたちとなる。対象となる施設は、一般病床200床以上で「紹介患者への外来を基本とする医療機関」に拡大する。既に対象となっている特定機能病院や一般病床200床以上の地域医療支援病院以外は、手挙げとなる見込み。今後、中央社会保険医療協議会で具体的な制度設計に入る(資料は、厚生労働省のホームページ)。 厚生労働省が医療保険部会に示した資料(※クリックで拡大) 全世代型社会保障検討会議は2019年12月に取りまとめた中間報告で、受診時定額負担について「患者の負担額を増額し、増額分について公的医療保険の負担を軽減するよう改める」と明記しており、具体策については、同会議と社保審医療保険部会などで検討を進めることとしていた(『全世代型中間報告、一般病院も定額負担の検討対象に』を参照)。 厚労省は今回、受診...