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「医療非常事態宣言」重症病床月内に不足の恐れも、大阪府

レポート 2020年12月3日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

大阪府の吉村洋文知事は12月3日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)重症者向けの医療提供体制の逼迫を受け、「医療非常事態宣言」を発表し、府民に対して、12月15日まではできる限り不要不急の外出を控えるよう呼びかけた。大阪モデルに基づく警戒レベルは「赤信号」に移行した。府対策本部では、1週間単位の感染者数が1.2倍程度のペースで増加を続けた場合、12月18日には重症者数が170人に達し、運用可能の病床(12月9日までの見込みで169床)を超えるとの推計が示された。12月15日に開設する予定の「大阪コロナ重症センター」について、病床をフル稼働させるには看護師が80人不足していることも報告された(資料は大阪府のホームページ)。 府内の病床の状況 府内の新規感染者数は11月26日から12月2日までの1週間で2560人と過去最多を更新し、前週から1.1倍に増加した。増加ペースは鈍化しているが、40歳以上が5割、30歳以上が3割を占めていることから、今後も重症者数の増加が予想される。 府は重症病床を206床確保したとしているが、人員などの都合で、現在運用できるのは161床にとどまり、既に...