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「1000床の感染症と災害の専門病院を作るべき」 - 猪口正孝・医療法人社団直和会理事長に聞く◆Vol.2

スペシャル企画 2020年12月16日 (水)  聞き手・まとめ:高橋直純、小川洋輔(m3.com編集部)

――新型コロナが問題になってから、猪口先生ご自身はどのような日々を過ごしていたのでしょうか。 都医の副会長として、5月の連休までは、毎日、東京都の調整本部に参加して、午前中は都庁で会議をしていました。最初の頃はウェブ会議もあまり活用されてなく、土日も含めて毎朝都庁まで行っていました。医療提供体制やモニタリング会議に出す資料の検討などをしていました。その頃は、モニタリング項目も決まっていなくて、欲しいデータもなかなか出てこなかったですね。何人の患者さんが入院しているか、重症者が入れるベッドはどのぐらい空いているのだとか。だんだん整備されていきました。 都の方向性は、都知事と側近の人たちが話し合う庁内会議でだいたい決まります。われわれは科学的根拠に基づく現実を伝える役割です。その頃は都知事とも週2、3回は会っていて、記者会見にも同席していました。今はモニタリング会議で1週間に1度です。 ――この1年間振り返って、コロナ関係で一番印象深い出来事は何でしょうか。 3月25日に都内で1日41人の患者が出ました。当時の40人は、今で言えば、400人ぐらいの意味合いで、当時は重症化率が高く40人とい...