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アビガン、新型コロナに対する有効性は「継続審議」

レポート 2020年12月22日 (火)  大西裕康(m3.com編集部)

厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会(部会長:清田浩・井口腎泌尿器科・内科新小岩副院長)は12月21日、富士フイルム富山化学の「アビガン錠200mg」(一般名ファビピラビル)の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する効能・効果について「継続審議」との結論をまとめた。非公開の部会後、記者団の取材に応じた厚労省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課課長の吉田易範氏によると、提出されたデータが「単盲検試験」の結果であることによる影響や、主要評価項目以外も含めた各評価項目における試験結果の臨床的意義などについて議論し、「現時点で得られているデータから、同剤の有効性を明確に判断するのは困難な状況」と判断した。 企業から追加のデータ提出があれば、医薬品医療機器総合機構(PMDA)での審査を経て、改めて薬事・食品衛生審議会で審議する予定。日程的に年内の再審査・再審議は不可能なため、結論は2021年に持ち越した形だ。 今後、追加データを提出するかは企業の判断だが、吉田氏は、「米国など海外で進んでいるP3(フェーズ3)の臨床試験がいくつかあるので、追加のデータ提出があるとすれば、それらの...