1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 日本にがんに関する公的な情報は「ない」?-若尾文彦・国立がん研究センターがん対策情報センター長◆Vol.1

日本にがんに関する公的な情報は「ない」?-若尾文彦・国立がん研究センターがん対策情報センター長◆Vol.1

スペシャル企画 2021年1月3日 (日)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

メディアでも活躍する14年目の外科医、中山祐次郎氏(福島県郡山市の総合南東北病院外科)が医療界内外の「憧れの人」に会いに行く対談企画「一介の外科医、憧れの人に会いに行く」。第26弾は国立がん研究センターがん対策情報センター長の若尾文彦氏。がんに関する情報発信のあり方についてご議論いただきました。(2020年11月17日に対談。全4回の連載)。 中山:今日は国立がん研究センターがん対策情報センターで、センター長を務められている若尾文彦先生にご登場いただきました。私は大腸外科医としての臨床の傍ら、『がん外科医の本音』といった本を書いたり、Yahoo!ニュースで連載を持つなど、がんに関連する情報発信にも取り組んでいます。がん情報発信の総本山とも言える「がん対策情報センター」がどのような活動をしているかをお聞きしたいと、このような場をセッティングさせていただきました。最初にがん対策情報センターとはどのような組織なのかをご紹介いただけますでしょうか。 若尾:国立がんセンター(2010年に国立がん研究センターに改称)にがん対策情報センターが開設され、情報発信などを開始したのは2006年です。ちょう...