1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 75歳以上の窓口負担「2割」を導入

75歳以上の窓口負担「2割」を導入

レポート 2020年12月26日 (土)  大西裕康(m3.com編集部)

Q: 75歳以上の国民を対象に、医療機関を受診した際の窓口負担を年収に応じて2割にすることを、なぜこの時期に検討したのか。 決め手は、政府の全世代型社会保障検討会議が2019年12月19日にまとめた中間報告です。「後期高齢者(75歳以上。現役並み所得者は除く)であっても一定所得以上の方については、その医療費の窓口負担割合を2割とし、それ以外の方については1割とする」と明確に記したためです。これまでも団塊世代が75歳以上になり社会保障費の増大が見込まれる2025年以降を見据えて、社会保障費の給付と負担に関する世代間格差の是正や、応能負担の観点から、厚生労働大臣の諮問組織「社会保障審議会」などで継続的に議論してきましたが、大きな一歩を踏み出した瞬間でした。 同中間報告では、「今後の改革の視点」として、「現役世代の負担上昇の抑制」と「全ての世代が公平に支える社会保障」を掲げており、世代間格差の是正を目指していると言えます。「年金、医療、介護、社会保障全般にわたる改革を進めることで、現役世代の負担上昇を抑えながら、全ての世代が安心できる社会保障制度を構築する」と改革の必要性を説き、「年齢ではな...