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イギリスでのスポーツ医学を勉強して思うこと◆Vol.4

オピニオン 2021年1月17日 (日)  伊東知子(藤田医科大学総合診療研修プログラム指導医)

【イギリスでのスポーツ医学を勉強して思うこと】 Vol.1 なぜ私がスポーツ総合医を目指したか Vol.2 英国での学びと日本のスポーツ医療の課題 Vol.3 スポーツイベントをめぐる課題、日英の比較から Vol.4 東京五輪を機にスポーツ医療の体制整備を Vol.3では、日本のスポーツ医学の現状と、スポーツイベントをめぐる制度的な課題について述べた。そこで挙げた問題点を改善するために、東京オリンピック前のこの時期というのは非常に好機である。オリンピックの開催というのは、経済的恩恵だけでなく、その国のスポーツ医学が大きく発展する最高の機会であることを、イギリスでのsports physician(スポーツ総合医)養成プログラムの創設に携わった医師から聞いた。 イギリスも20年ほど前は、今の日本と変わらない状況だったという。2012年のロンドンオリンピックを目標に、イギリス政府もスポーツの役割に目を向け、国民に運動を普及させるための援助をし、10年ほど経過して現状に至っている。実際のオリンピック大会開催の有無にかかわらず、スポーツや運動が注目される。国を挙げての流れは、とても大きな力であ...