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「医療機関・保健所は相当疲弊、救急応需にも影響」アドバイザリーボード

レポート 2021年1月6日 (水)  小川洋輔(m3.com編集部)

厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(座長:脇田隆字・国立感染症研究所所長)は1月6日の第20回会合で、「保健所や医療機関の職員は既に相当に疲弊している」として、首都圏では「救急の応需率にも影響が出始めている」との評価を取りまとめ、早急に感染者数を低下させるための強い対策を求めた。イギリスや南アフリカなどで検出されているウイルスの変異株については、「国内で持続的に感染した場合には、現状より急速に拡大するリスクがある」との見解を示した(資料は、厚労省のホームページ)。 アドバイザリーボードは首都圏の医療提供体制について、「病床確保のため、通常の医療を行う病床の転用が求められているが、医療機関の努力による対応が厳しい状況が生じてきている。保健所での入院等の調整も厳しさが増している」と指摘した。 東京都北区保健所長の前田秀雄氏は、12月27日から1月2日までの1週間で、入院・療養先が「調整中」となっている陽性者が3000人を超え、前週の2倍近くになっていることを報告。都内では、感染者数の増加によって病床が逼迫し、受け入れ先の医療機関を見つけるのが難しくなっているほか、...